二年前にロテ島で見せられた1枚の写真。2015年4月下旬、そう大型連休となったGWをフルに活かして写真の地、インドネシア最南端の島を目指してボ-トトリップを敢行した。
2013年5月、ちょうど2年前の同じ時期、”T-Land”のスーパ-ロングレフトを楽しむため、バリ在住のスタッフと水先案内人にロ-カルを連れ添って西チモ-ルのロテ島を訪れていた。そこで、長いあごひげを蓄えたヒッピ-風のレジェンドサ-ファ-が1枚の写真を手に早朝のT-Reefセッションを終えて上がってきた私の下へと近づいてきた。
Y.UCHIDA
ヘイ、ブラ。波はどうだい?うん、悪くない。十分楽しめたよ。すると、微かな笑みを浮かべて、お-そうかい。それは良かった。と言ってニヤニヤしたまま手元に持っていた写真を私に突き出した。
M.KATO
俺は昨日、ここから帰ってきたのさ、へへへ と言って。見ると、軽いオフショアに靡いた3~4feetの完璧なライトブレイクである。
T.NAKAJIMA
サイズはサーファ-が写っていないのであくまで推測だが、リップの飛び方やス-プの厚さなどからスモ-ルサイズでないことは容易にわかる。
M.ISHIGAKI
1週間滞在して、他にサ-ファ-は誰とも会わなかったと。しかも、パスを挟んで反対側にはパドルで移動できるレフトもあると言う。
J.TANNO
その日から、写真の波が頭から離れる事は無く、いつかチャンスを見つけて必ず行こうと胸に誓った。思い続けて2年の歳月が過ぎ、遂に、その日はやってきた。生の姿を目のあたりにすることになるのである。
H.SHINOHARA
今、私の目の前で誰にもサ-フされずに規則正しいブレイクを繰り返す。この波は正に写真に写っていたあの波だ。
Y.TOKURA
この島には、住人はいるがサ-フキャンプの類はない。そのヒッピ-風のレジェンドサ-ファ-は、民家にホ-ムステイしながら毎日極上の波を独り占めしていたと言う。
K.INOMATA
19年前、メンタワイを初めて訪れた時、その喜びは他に例えようがなかった。メンタワイ諸島はサ-フィン界において、今世紀最大の発見ともいえる「楽園」であったからである。
西スマトラ、北スマトラは一年中質の高いスウェルが打ち寄せるゴ-ルデンエリアとして有名だ。
メンタワイ諸島発見と前後して北スマトラのアチェ州にバニャック諸島が発見され、インドネシアNo,1ライトブレイクと称されるトレジャ-ポイントが出現した。そして、今回の発見は北スマトラとは真逆の方向に位置する東ヌサ・テンガラ諸島だ。
群島国家インドネシアには、このように東西南北、全域に渡って人知れず、無人のブレイクを繰り返す垂涎もののポイントがまだまだ多く点在しているという事は、疑う余地がないようである。
これからも私のディスカバリ-インドネシアの旅は続いていく。